開業医の仕事のひとつに 園医 校医の仕事があります。
開業して長くなってくると園医校医もたくさんになってきます。私は今年度、保育園2園、幼稚園3園、小学校4校、特別支援学校1校の10校担当しています。
 保育園は春と秋に健診、学校は春に内科健診秋には就学健診があります。幼稚園は春の健診のみですが、園長先生と緊密に連絡を取らせていただき困りごとの相談にのります。特別支援学校は月に1回くらい行って行事ごとの健診をします。
 これを書いている11月は保育園の秋の健診が終わり、小学校の就学健診の時期です。
年長さんが小学校にやってきて受けるのが就学健診です。今年H小学校は新入生13人、すべてH保育園からでした。H保育園も私の担当です。さて、就学健診のときのこと。
「お名前おしえてください」といつものように私が言うと「知らんの?」と子供。当然知ってます。かかりつけ医でもあり、園医でもあり、しかも1ヶ月前には保育園で秋の健診もしてます。「知ってるけど教えてください」「ふ~ん、○○○」
 保育園での健診は台に乗ってもらいます。小さいからだが落ちそうだと思ってつい肩をつかんでしまいます。そうしたら言われました。「先生、ぼくにつかまらんで~」つかまってるのではなくつかまえていたのだけど・・・(笑)
 わたしは隣のおおはらマタニティクリニックに1ヶ月の赤ちゃん健診に行っています。
おおはらさんで生まれて当院がかかりつけ、幼稚園は私が園医をしているところ、小学校も私が校医のところなんていう子供はわが子同様です。ずっと成長をみせていただけます。
 ついでにもうひとつお話してしまうと特別支援学校はもっとすごいです。小学部で入学し中学部高等部と進級していくと12年お付き合いさせていただくことになります。特別支援学校は17年くらい校医をさせていただいているのでたくさんそういう生徒さんを送りだしました。学校の先生は転勤がありますがわたしは代わらずのおつきあいです。入学試験にも行っているので高等部で卒業のときには感慨深いものがあります。入試で泣いちゃった小さな子がこんなに立派に卒業するんだと。こちらが泣きそうです。時には1月の最後の健診で「12年間ありがとうございました」なんて言ってもらえることもありウルウルしています。
 というわけで、春と秋には昼休みとお休みの木曜日を使ってたくさんの健診に回るのです。休みがなくなって大変ですねとねぎらっていただきますが、実は大好きな仕事のひとつです。園や学校での様子を見て回れるのはとても楽しい。診療のときとは違った顔をみせてくれます。時間のあるときは教室までのぞかせてもらったりします。給食をご馳走になる幼稚園もあります。園や学校の先生といろいろ話ができるのも楽しいし、こどもたちや家族への気づきにつながります。
 来年もまだまだたくさん担当させていただくことになりそうですのでがんばって回っていきます。見かけたら声かけてくださいね!