料理が大好きです。食べることより作ることに面白さを感じます。そのルーツは一体どこだろうと考えてみると、一人暮らしが始まった大学生の時だと思われます。親からの限られた仕送りで1か月うまくやりくりしないといけません。忙しい学生生活だったことと田舎の学校だったので外食できるところが少なかったことが自炊のきっかけです。自分の食事だと失敗しても気が楽です。たくさん失敗しながら安くておいしくできるものを工夫しました。

 

その後、結婚してから海外に暮らす機会がありました。米国サンフランシスコだったので食材はたくさんありました。人生初の専業主婦になりましたので時間もたっぷりありました。無いのはお金です。家族五人の胃袋を賄うには工夫が必要でした。安い食材を探して日本食に近いものに加工したり(大福や羊羹などの和菓子も作りました)、塊の肉を部位別にわけて処理して加工したりしました。これも大変良い経験になりました。
食べ盛りの子どもたちがいたときは、作っても作ってもなくなり、料理に追われる日々でした。朝の出勤前に下ごしらえ、時には食材持参で出勤し空き時間に切ったり皮をむいたりしたこともあります。週末は作り置きの日です。素材を準備するもの、味までつけるもの、完成させて冷凍するもの、など「ここは食堂ですか?」状態でした。いつもいつもご飯のことを考えていました。


いまでは子供たちも大きくなり急いでたくさんご飯を作らないといけないということはありません。今の楽しみは来客時のご飯作りです。コロナ禍でしばらく来客はありませんでしたが、もともと我が家は来客の多い家です。泊りで来ることもあるし、食事会だけすることもありで、10人くらいのご飯はお手の物です。何を作ろうかな?から始まり、材料の準備、先に仕込んでおくもの、あとから仕上げるもの、その日に作るものと計画をしていくことは至福の楽しみです。
娘はいいます。「ママは料理してご機嫌、みんなは食べてご機嫌。ウィンウィンだね」
そろそろ「一緒にやろうか?」って一言がでないかな。
この夏はまた作る機会がたくさんありそうです。わくわくしながら待っています。