このコーナーでは、医療を少し離れて、自分自身のことや身の周りの出来事についてお話ししようと思っております。

今回は「読書」について。essay23-1

もし、本当にそんな中毒があるとすれば、わたしは充分にあてはまります。「活字中毒」本を読むこと、新聞を読むこと、雑誌を読むこと、大好きです。忙しい日々ですが、本は必ず読みます。

わたしが、読書好きになったきっかけは病気でした。 今でも覚えています。小学校2年生の私は「おたふくかぜ」でした。ご存知のようにおたふくかぜには治す薬もなければ、処置もありません。痛いのを我慢して、ただひたすら時間が過ぎるのを待つのみです。当時私の家は小学校の真裏でした。学校からは音楽の歌声、体育の掛け声、給食のいいにおい、何でも伝わります。学校にいきたいなあと思っていました。暇で した。そのとき、たまたま、いとこからもらった「アルプスの少女ハイジ」と「ガリバー旅行記」「ピーターパン 」の3冊の本があったのです。あまりに暇なのでハイジから読み始めました。おもしろくてたまりません。夢中で 次々と読みました。

essay23-2それが「活字中毒」のスタートです。 それはずっと続き、受験生のときは親に隠れて問題集の間に小説を入れて読みふけり、母となったら子供を足の上であやしながら自分は本を読んでいました。 そんな母をみているからか、我が家のこどもたちも本を読むことは好きなようです。受験生が隠れて読んでいる、 まさしく同じことをしています。娘たちは、母となったときわたしのように足の上に子供を乗せながら本を読むのでしょうか?いやはやおそろしや・・・・

「のびのび」にはたくさん子供の本を置いています。すべてわたしが選びました。読みたい本、読んでほしい本、 読んできた本、いろいろあります。どれか、その1 冊がその子にとってかけがえのないものになることを祈っているのです。
のびのびこどもクリニック
村松明子

 

(2010.01.28)