2006年です。年賀状などで遠くの方から、「エッセー見てるよ。」と書いてもらったりすると、とてもうれしいものです。つたない文章ですが、がんばって書こうかな、という気持ちになります。読んでくださっている方、ありがとうございます。さて、

   今回は「お弁当」のお話です。essay10-1

 私は、ほぼ毎朝お弁当を作ります。夫のものです。職場にも食べられるところはあるようで すが、時間がなかったり面倒だったりするらしく、ずっと弁当持参です。このお弁当、愛妻弁当からは程遠い、ザンサイ「残菜」弁当。夕食の残しもの(残った ものではありません。お弁当用に残してあるものです)や、冷凍食品も活躍。電子レンジは使えるそうなので カレーをタッパーに入れて、ごはんも別に持って行き、両方チンとしてもらう・・・というのもありです。ちょっとひどいかな?と思っても、苦情は一度も言わ れたことはありません。あまりこだわらないのか、口に入るものがあればいいのか、もしくはこれでも満足しているのか・・・不明です。時々心の中ではごめん ねと思いながら、堂々と毎朝渡しているのです。

essay10-3 日本にいると、お弁当はお母さんや奥さんが作って当たり前。ところがアメリカに住んでい たときは違いました。だいたいみんなランチ持参だったそうです。簡単なサンドイッチだったり、パスタだったりと中身はいろいろですが、皆さん自分で詰めて くるようです。日本式にお弁当箱におかずとご飯をちょっとずつ詰めて彩りよくしていくと、「Who cook ?」誰が作ったの?と、よく聞かれたそうです。「My wife」妻だよと答えると、「ええー!!何で??」という反応だそうで、自分はとても変わったこ とをしてもらっているような錯覚を覚えたと言っていました。そんなこともあって、おそらくは、モンクのひとつも言わず、渡されるものをきちんと食べてくる のでしょうね。

 そんなお弁当。ときどき豪華になります。いつ?それは子供たちがお弁当を持っていく日 です。昔は遠足、運動会ぐらいだった弁当持ちの日ですが、このごろ岡崎は、警報が出そうになると、学校給食が中止になります。出たらではなく、出そうにな るとなので、結構頻繁にお弁当になります。こうなると4つ作ることになるので、「残しもの」ではまかなえません。朝からがんがんお料理です。みんなを送り 出す頃には作り手はぐったりなのですが、彩りもよく、栄養バランスも考えて、お弁当らしいお弁当をみんなに持たせることができます。夫は帰ってきてポツリ と言うのです。「今日はみんなお弁当だったんだね」それを聞いて、私は、やはりいつもと差を感じているのだな・・・とちょっと反省します。essay10-2

さあ、あしたもお弁当4つだ。気合を入れてつくるかな。

(2006.1.10)