このコーナーでは、医療を少し離れて、自分自身のことや身の周りの出来事についてお話ししようと思っております。

 

心配なニュースが多いこのごろですが、小児科医をしていて、また子供たちがたくさん周りにいて「笑い」が多いことに本当に救われます。essay21-1

こどもたちのつぶやきについて。
こどもって突然おもしろいことを言いますね。
わたしはそれが楽しくてたとえ間違っていてもあまり訂正はしてきませんでした。
たとえば、長男は、はじめていくらを食べたとき「いくら」という名前を知りませんでした。
そしていいました「僕、この<ぶどうのあかちゃん>大好き」
おいしかったのでしょう。「ぶどうのあかちゃん」をたくさん食べました。
とてもかわいい表現だったので「いくら」とは教えませんでした。
そのうち息子もどこからか覚えてきて「いくら」というようになってしまいましたが。

essay21-2さて、先日のこと。車の中で次女が突然話しました。
「ママ、私のクラスってね、寅年が多いんだよ、偶然でしょう?」
いやいや、偶然ではありません。寅年だから同じクラスなんです。
干支については、保育園の頃から暮れになると絵本を読んだりして12
支いることは知っているはずです。この暑い夏に、急に干支の話。どうしたかな?と思って聞いていると
「ママ、何年なの?」え~知らないのか?
私「うーん、ネコかな」
「ふーん、ネコってあったっけ?あれ?ねこは遅れて行ったんだよ。ネコ年ってことは遅れてるのだね。」
あらあら、そうなりますか?
娘「おとうさんは何年?」私「なんだったかな?(実は本当に何年なのかわかりません。)」
娘「そう・・・知らないんだ・・・」
そこで話は変わってもう干支のことは忘れたようでした。
ところが、目的地について下りる寸前「ねえママ、ラクダ年ってあったっけ?」
「えー!!なんで?」
「あのさ、お父さんはラクダ年かなと思ってさ。のんびりしてるから」
そうかあ。ラクダはいなかったぞ。と思ったけど、その発想もなかなかおもしろくて訂正しませんでした。essay21-3
本当は間違ったときにすぐに直すときちんと覚えるといいますが、私のような親だといけませんね。つい遊んでしまいます。間違って覚えて、きっと一度や二度は恥ずかしい思いもしているでしょう。しかし皆いずれ、何でも知 ってる大人になってしまいます。もう少しの間、笑わせてもらいたいな。でも、小学生、そろそろ干支はしっかり
覚えてないとだめでしょうかね?
(2009.07.11)