このコーナーでは、医療を少し離れて、自分自身のことや身の周りの出来事についてお話ししようと思っております。 今回は、「ピアスのこと」です。

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小さいときからアトピーがあり、大変皮膚は弱くできています。

着るものも、気をつけないとすぐに‘ちくちく’特に冬はいけません。

さて、そんな私ですが、ずっとピアスをあけたいなと思っていました。

若いころは親に反対され、結婚してからは夫に反対され・・・理由は「そんな弱い皮膚でピアスなんてとんでもない。じくじくになって、耳が落ちるぞ」と。まったく医学的でない脅しです。

 

でも思い切ったのは、9年前。サンフランシスコで、です。からっとした乾燥した気候はわたしの皮膚に合ったのか、皮膚が弱いことを忘れてしまうくらいで した。「やるなら今だ」と思いつき、あけてしまいました。みんなびっくり。わたしはにっこりです。以降、いまのところ何のトラブルもなく、耳の皮膚は強い なあと思う毎日です。

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さてこのピアス、小児科医の強い味方になってくれます。

ピアスは、その日の気分によって変えています。今日は元気が出ないなという日は、ちょっと派手なきらきら系。気力満点で充実しているときは、子供たちが見 て喜びそうなもの。ピアスには楽しいものが沢山あって、アイスクリームや、キューピーさんや、ロボットや・・・と遊び感覚でつけられます。季節ものもたく さんあり、ハロウィンやクリスマスにはさらに楽しめます。一番楽しんでいるのは、わたしなのですが、診察に来た子供たちもよくみつけてくれます。

 

「今日のお耳は、ニモだね」「今日はかめだ」

泣いていても、ぶらぶらする耳元に気をとられ、最後はニコッとなります。

 

これからは、ハロウィンに向かって、あやしげなものが、耳についています。どうぞ、お楽しみに。

 

(2007.09.5)